【力ベクトル理論?】ヒップスラストとスクワットで比較検証

トレーニング

force vector theory(チカラ ベクトル 理論)という言葉を最近知りました。

「力発揮」の「方向」を考慮しよう。というような理論のようです。
ヒップスラストで得られた筋力ならば、スプリント走や幅跳びのような「水平方向」への力発揮。
スクワットで得られた筋力ならば、垂直跳びやジャンプのような「垂直方向」への力発揮といった感じです。

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論文紹介

題名:女子サッカー選手がヒップスラストとバックスクワットの影響を比較

Effects of 7-Week Hip Thrust Versus Back Squat Resistance Training on Performance in Adolescent Female Soccer Players
著者:Jaime González-Garcíaら
公開日:2019年4月3日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6524379/

内容:(ヒップスラストとバックスクワット)7週間トレーニングに取り組み、それぞれパフォーマンスへの影響を比較調査

24名(15〜18歳)の女子サッカー選手が実験に参加。
週2回のトレーニングを7週に渡り調査。

①ヒップスラスト群(8名)
②バックスクワット群(8名)
③トレーニングしない群(8名)

以上の3つへランダムに分けられました。

トレーニング前後に、スプリント走・垂直跳び・T-Test(敏捷性テスト)・トレーニング種目の最大筋力およびパワーなどをテストとして実施しました。

結果:どちらのトレーニングもパフォーマンス向上が見られました。

ヒップスラスト群・スクワット群どちらも、垂直跳びが大きく向上した。
ヒップスラスト群は、スプリント走の初期を大きく改善。またT-Test(敏捷性テスト)も有意に改善された。

※その他、最大筋力などの結果はリンク先の「表(結果)」を参考にしてください。

まとめ

今回の論文では、「力ベクトル理論」が明確に証明されたとは言えない
なんだかモヤモヤした内容でした。
理論通りであれば、
ヒップスラストはスプリント走のような水平方向に特化。
スクワットは垂直跳びのような垂直方向に特化。
というような結果を期待してしまいました。

人間の関節が生み出す「動き」というのは複雑だということですかね。

目的とする動作を強くしたい場合、
その特異性に合致したトレーニングを見極めて取り組みましょう。
それに適した考え方が「力ベクトル理論」というように解釈をしました。

現場の指導者が常々考えていることを言語化したものですね。

指導者が選手にトレーニングの注意点を伝える際、役立ちそうです。

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