目的に対して根拠のある練習メニューを提供したい。

水泳や陸上競技の練習メニューを作成するうえで、運動エネルギー回路の基礎知識を持っておくことがきっと大切。

選手はメニューに対して、

「なぜ休憩時間(レスト)は4分なの?」

「なんでハードは30秒やるの?」

「なんで全力を3本なの?」

などといった無邪気な質問を投げかけてくる。そういった質問に、さらっと答えたい。だから勉強する。選手が取り組みやすいように狙いを明確にして、根拠のあるメニュー作成を目指していきたい。

今記事では、全力運動時間における「エネルギー回路の割合」について考えるヒントとなるような情報を書き残しておきたいと思います。

【基礎知識】運動のエネルギー供給システムについて

目次

まとめ

30秒の全力運動を3回実施。1回終えるごとに4分間の休憩を取ったケース。

1回目の全力運動

ATP-PCr:約50%

解糖系:約30%

酸化系:約20%

3回目の全力運動

ATP-PCr:約15%

解糖系:約15%

酸化系:約70%

参考論文紹介

題名:Importance of muscle phosphocreatine during intermittent maximal cycling
著者:M E Trumpら
公開日:1996年5月
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8727542/

実験参加者

7名の健康な男性(平均年齢22歳、平均体重76kg、平均身長178cm)が参加。

参加者は日常的に何らかの運動は行っていたが、競技トレーニングは受けていない集団。


ここから何を考えていくか

■紹介した研究論文中の被験者は、日々トレーニングを実施しているアスリートではない。

■1本目から全力で行くのではなく、3本の平均を高くしようとする取り組みならば割合はどうなるか?

■被験者が女性ならばどうか?

担当している選手ならばどうなるか? 顔を思い浮かべ、妄想しながらメニューを作成していく。

様々な情報をもとに、実際の現場に落とし込んでいく作業はオモロイ。

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