プロフィール(やまざき ゆうた)

鍼灸師、スイミングコーチ、フィジカルトレーニングコーチ、スーパーバイザー・アドバイザー。2011年にhari-sports YY「YY鍼灸治療院」を開業し、主にスポーツによるケガを抱えた患者さんの施術にあたる。一方でスポーツ選手のトレーニングコーチとしても活動し、プロゴルフツアートーナメント選手の全国帯同トレーナーやスポーツクラブのトレーニングコーチを務め、2013年には株式会社ダッシュの特別強化コーチに就任。トップアスリートの指導にも携わり、リオオリンピックと東京オリンピックの水泳日本代表選手のトレーナーを担当した。

高校時代は水泳選手として活動し、卒業後は鍼灸の専門学校に進みました。なぜ鍼灸の道を選んだかというと、アスリートの競技力向上をサポートするにはトレーニング指導だけではなく、身体を回復させることにも精通していなければと考えたからです。そして、人様の身体に触れることを仕事とするには国家資格が必要だと思い、鍼と灸を扱える「はり師きゅう師」の医療国家資格を取得しました。

YY鍼灸治療院を開いたのは、専門学校を卒業した直後。さらに、縁がありトレーニングコーチや競技コーチとして活動する機会にも恵まれました。最近では新潟県外からもお声がかかるようになり、全国各地に出張しています。仕事がオフの時は、トレーニングに関する論文を読んだり、担当アスリートの身体の動かし方を観察したりすることが多いです。趣味と仕事が同義のような日々を送っていますが、出張先のご当地グルメやお酒を堪能することが趣味になりつつあります(これもまた、仕事つながりですが……)。

提供しているトレーニング

私が提供しているのは、治療家としての知識と身体科学の知識をベースとしたトレーニングです。トレーニング指導をする際に重要視しているのは、身体の動かし方を軸に指導するという点です。例えば、水泳で1秒でも速く泳ぐには、水の中で頑張って手足を動かすのではなく、胴体の細かな動かし方から指導しゴールを目指します。

アスリートにとって重要なのは、ケガ故障を防ぐことと結果を出すこと。駆け出しコーチの頃は、練習前後の準備体操やケアの時間を設けても、慢性痛のような症状を訴える選手が減らず、頭を抱えていました。改善されない原因を必死に考えてたどり着いたのが、「体の動かし方が問題なのでは」ということでした。そこから仮説を立てて運動学・解剖学を参考にしながら、フォームの改善やトレーニング内容を見直し、独自のトレーニング方法を形作っていきました。

フィジカル面だけでなく、メンタル面での成長も大事なトレーニングの一部と考えています。スポーツのプロセスは、頭を使うことと同義です。「何がだめだったのか」「ここがだめだったので、次からはこうしてみよう」という振り返る力を育て思考を磨いていくことが、パフォーマンスの向上につながります。

これまでのトレーニングからフィジカルとメンタルの両方に重点を置いたトレーニングに変えたところ、選手のパフォーマンスが徐々に向上し、全国大会で活躍する選手も増え、逆にケガをする選手の数が減っていきました。

トレーニングコーチとしての担当実績

【競泳】東京オリンピック代表選手(銀メダル獲得)、リオオリンピック代表選手、世界選手権日本代表選手、ISL出場選手、日本選手権優勝選手、インカレ優勝選手
【ゴルフ】男子プロゴルフツアー帯同(2011-2015)、女子プロゴルフツアー帯同(2013-2014)
【競輪】S級優勝選手、A級選手
【陸上】日本選手権優勝選手
【サッカー】J1選手(2012-2013)

競技コーチとしての担当実績

【競泳】オリンピック強化指定選手、ジュニア日本代表選手、ナショナル強化指定選手、JO優勝選手、日本選手権決勝進出多数
【ゴルフ】男子チャレンジトーナメント優勝
【陸上】全国ジュニアオリンピック出場

現在の活動とやりがい

現在は、鍼灸院の院長として幅広い年齢層の患者さんと向き合うとともに、スイミングコーチとして日々選手の指導にあたっています。自分が持っている知識や技術が誰かの役に立てることに、喜びを感じる毎日です。どれだけ力になれているのか数値化することは難しいですが、選手の目標は私にとっての目標でもあります。指導した選手が目標を達成した時は、「伴走者として無事に役目を果たせた」と考えています。

現在の仕事をしていて、やりがいを感じる瞬間が多々あります。私の施術を通じて痛みが軽減された時、それまで不安そうにしていた選手がうれしそうな表情を浮かべた時。身体の動かし方を変えるようアドバイスしたことで、いままで乗り越えられなかった壁を乗り越えられた時など。特に「この仕事をやっていてよかった」と思うのは、指導した選手の成長を感じた時です。長年指導にあたっていた選手が、コツコツと努力を重ねて大きな大会で優勝したり、ひ弱だった子が見違えるように強くなって堂々と大会に出場するのを目の当たりにしたりすると、心の底から喜びが湧いてきます。

過去に指導した生徒が私のもとを訪ねて来ることがあるのですが、その時「選手時代に教えてもらったことが、大人になってこんな経験として活かされました」と言われることが多々あります。自分の教えが競技を離れた後の人生にも少なからず影響を与えていることを知ると、本質的なことを教えるのも自分の大事な役割の一つであることを再認識します。

これからやっていくこと

現在は、患者さんや選手と直接向き合う仕事がメインですが、今後は一歩踏み込んだ選手の育成に力を入れていきたいと考えています。具体的には、年間を通じて選手を強くするトレーニング方法のアドバイスや、コーチの教育連携などです。指導者として取り組みの範囲を広げることによってスポーツの奥深さを追求でき、より効果的なトレーニング方法の開発につながるのではと信じています。

それと並行して、科学的な認識を用いたトレーニングを広めていきたいです。特定の方法だけが絶対に正しいというわけではありませんが、一人でも多くの選手が、「練習してもうまくならない」といった状況を改善できたらと願ってやみません。選手のパフォーマンスの向上は個人の自信につながるだけでなく、ひいては日本のスポーツ界が活気づくことにもつながります。微力ながら、日本のスポーツ界に貢献できたらと思います。

連絡先

何かお役に立てることがありましたら、下のお問い合わせフォームまたはInstagramのDMよりお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。

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