いろんな地域のチームや組織のアドバイザーとして、コーチ指導者や選手たちと伴走させてもらっています。
その中でも印象的な、とある県での活動について、振り返りながら書いてみようと思います。
2021年に「選手強化だけでなくコーチ育成もやっていきたい。そのサポートをして欲しい」と連絡を受け、スタート。
気づけば4年以上が経過。
選手の皆さんと接する時間よりもコーチたちと語り合う時間のほうが長かったように思います。
コーチ指導者と一緒に、選手の成長を驚いたり、時には思い通りにいかなくて頭を抱えたり…。
思い返すと、一定の成果にはわずかばかり貢献できたかなとも感じます。
だけどそれよりも上手くいかなかったり、ぶつかったりした時間のほうが多かったかなと。。
結果だけを追いかける日々じゃなく、現場の人たちと一緒に悩み、笑い、もがいてきたそのプロセスこそが、私にとっては宝物。
今記事では、その舞台裏的なものを少しだけシェアしていこうと思います。
私が向き合ってきたもの
私の役割は主に、現場のコーチ指導者の育成支援。それに伴う勉強会や講習会、そしてジュニア選手に対しての合宿や練習会でのトレーニング指導です。
選手およびコーチの努力が実り、
この4年間でジュニアオリンピックに出場し入賞する選手が増加したり、ジュニア日本代表に入る選手が出たり、直近の国民スポーツ大会では県として過去最高得点を出したりと、目に見える成果がいくつかありました。
もちろんこれは現場のコーチと選手たちが励んだ結果です。私はその一端を支援させてもらっただけですが、それでも心から嬉しく思ってます。
じゃあ、私の仕事は順風満帆だったのか?
答えは、はっきり「No」です笑
私が対峙したのは、「過去の成功体験」という強力な伝統
「とにかく泳げば速くなる」
「練習は量こそ正義」
こういった泳ぐ距離信仰は、想像以上に根深い。
なぜなら、そのやり方で実際に成功してきた人たちがいるからで、決して間違いではないんですよね。
ただ、競泳は競技として成熟してきており
スポーツ科学も進化し、選手育成の知見が深まった今、「昔うまくいったやり方」だけに頼ることは、選手の可能性を狭めてしまうことにも繋がるよねと感じています。
なので私としては、「強度 × 距離」という考え方や、「フィジカルトレーニングの重要性」を伝えてきたつもりです。
単に泳ぐ距離を増やすのではなく、強度を適切にコントロールし、質の高い練習を積み重ねること。
自分の身体を上手に扱うために、陸上でのフィジカルトレーニングを通して、スイムでの推進力アップや怪我の予防につなげること。
そういったアプローチが、もっと効率よく、もっと確実に、選手の力を引き出せるのではないかと。
「知ってる」だけでは、人は変わらない
勉強会や講習会でデータを示し、説明する。
でも、すぐには現場はなかなか変わらない。
当たり前なんだけど、痛感しました。
人は「情報を与えられるだけ」では驚くほど行動を変えない。
ダイエット本を読んでも痩せないし、英会話の本を読んでも話せるようにならないのと同じ。
知っていることと、できることの間には深い溝があるのよね。
それを埋めるのは正論でも知識でもない。
必要なのは、小さな行動と、継続できる環境。
そして、その隣に「一緒に走ってくれる仲間の存在」がいることが大切なんだと今では強く感じます。
答えはコミュニケーションの中から発見される
では、私は何をしたか?
やったことは、シンプルです。
情報の一方通行だけじゃない、双方向のコミュニケーションをとる。
オンラインでもオフラインでも、そういった原始的なやり取りが大切だなと。
練習が終わった後、コーチたちとメシを食べに行く。一緒に酒を飲む。いろんな厄介ごとに首をつっこむ。そして時には朝まで語り合う。
「今日の練習どう思います?」
「うちの選手、後半バテるんすよ…」
「スタッフの人間関係について、どう思う?」
そんなリアルな悩みをただ聞き、対話をする、私なりの考えを話す。
理屈だけじゃなく、失敗談も交えながらね。
そうやって少しずつ、「外部のアドバイザー」から「一緒に戦う仲間」へと関係性が変わっていったように感じています。違ってたらゴメンなさいw
そうして小さな変化が生まれていく。
「陸トレを変えたら、泳ぎがマジで変わったよ」
コーチたち自身が「選手と掴み取った成功体験」
人が行動を変えるのは、正論だけじゃないのよね。
一緒に喜んで、一緒に悔しがって、一緒に汗をかくような、泥くさい関係性の中からしか、本当の変化は生まれないんだなと感じさせられました。
これから私がやっていきたいこと
どれだけ優れた理論や方法論があっても、それを実際に形にして、選手に届けるのは現場。
だからこそ、知識や正論をただ押し付けるのではなく、現場のコーチたちが日々の「小さな成功」をつかみ、その積み重ねから大きな変化へとつながるプロセスを大切にしたいね。
その瞬間を、一緒に悩んで、一緒に試して、一緒に喜ぶ。
泥臭く伴走する存在であり続けたいと思っています。
そんな感じの山﨑に仕事くれる人、募集中(‘ω’)


