スポーツ選手とか専門職の人に「何か仕事をお願いしたい人」にとって、避けては通れない道、それは…【仕事依頼のお作法】について。
仕事において「依頼のやり方」分からな過ぎる問題について、記事を書き残しておこうと思いますw
「夏にイベントあるんで、出演してください!」
「よかったら〜」とか「この日、空いてますか〜」とか
それ、「お願い」じゃなくて、あなたやあなたの所属する組織の信頼を失う行動になってるかもしれませんよ。
美容室の予約で例えるなら、いきなりDMで
「こんど髪切って〜!」って連絡するようなもの。
美容室の人からしたら「いや、誰だこいつ!いつ!?内容は!?」ってなるでしょ。
そんなヤツは、速攻ブロックされてスルーよ。そりゃそうだ。
そんなつもりじゃなかったんですぅ〜って思うかもですが、
相手がプロであればあるほど、雑な依頼は即アウトで信頼も失っちゃうかも。
ということで今回は、
「ちゃんと伝わる、ちゃんと届く、ちゃんと喜ばれる」
依頼の最低限のお作法、完全ガイドwをお送りします。
もう困ったらコピペしても、社内の資料にしてもいいよw
そのときは何か仕事ちょうだいね!
あなたからの依頼がスルーされる理由
メッセージが「お願い」ではなく「丸投げ」になっていませんか?
たとえば、こんなやりとり:
「来月イベントあるんですけど、空いてますか?」
「よかったら来てください!」
これ、依頼というより友達への連絡だね。
相手にとっては、内容がまったく見えないので、どうリアクションしていいかわかりません。
逆の立場で考えてみよう。
- 誰からのメッセージかよくわからない
- 何をお願いされているのか不明
- 日程も内容も対価も書かれていない
これでは「返信しない」のではなく、「返信できない」んです。
依頼とは、「お願い」ではなく「提案」です
依頼とは、「あなたの大切な時間とスキルを、私たちのために使ってもらえませんか?」という取引の提案です。
取引というとドライに聞こえるかもしれませんが、これは礼儀であり、信頼の土台なのよ。
あなたが提供する側だったら、こう思うはずです。
- どんな目的なのか?
- 自分はどんな役割を担うのか?
- どのくらい時間がかかるのか?
- それに対してどんな対価があるのか?
この視点をもたない依頼は、敬意も配慮も感じられない「雑なお願い」になってしまうのです。
「残念な依頼者」あるある5選
思い当たる節があったら、ここでリセットしましょう。
この5つのうち3つがそろったとき、相手はこう思います:「この人と仕事したくないなぁ」。
- 自己中心的:「〇〇さんが来てくれたら盛り上がるんで!」
- 内容が曖昧:「イベントやるんで、来てください!」
- 無償が前提:「すみません、ボランティアで…」
- 日程が一方的:「〇日でお願いします!」
- 準備不足:「詳細は追って送ります」
いずれも共通しているのは、「相手の時間を奪っている」自覚がないこと。
相手に伝わる依頼の4ステップ
依頼に必要なのは「誠実さ」と「具体性」です。たぶん。
以下の4つをきちんと押さえれば、印象は劇的に変わるはず。
① まずは「誰から」「なぜ」の明記から
例:
「〇〇水泳協会の広報をしております山田と申します。地元の子どもたちに水泳の魅力を伝えるイベントを企画しており、ご協力をお願いできればと思いご連絡しました。」
最初の一文で、「ちゃんとした人」「誠実な依頼」が伝わるようにね。
自己紹介なしに依頼だけするのは、いきなり飛び込み営業するのと同じです。
② 依頼内容・日時・想定時間を明確に
例:
「当日は約200名の子どもたちが来場予定で、〇〇選手にはトーク(20分)とデモ(10分)をお願いしたいと考えております。11:00〜12:00の1時間程度を想定しています。」
「何を・どれくらい・いつ」が不明だと、相手はスケジュールを調整しようがありません。
時間を「見える化」することが信頼に繋がります。
③ 謝礼・交通費などの条件をはっきり伝える
例:
「謝礼:○○円(税込)/交通費支給(実費)/お支払い方法:当日現金または後日振込をお選びいただけます。」
お金の話をぼかすのはNGです。
相手の立場を理解しようとしているなら、最初から明示することが誠意です。
④ お金以外の価値も提示する
例:
「地元紙やケーブルテレビの取材が入り、地域のファンに向けたPRにもつながります。」
撮影素材の提供、SNSでの紹介など、コミュニティへの繋がり、
「ここに来ることで得られる価値」も忘れずに伝えましょう。
予算がないときはどうするか?
「正直、お金は出せないけど来てほしい…」
この手法は、相手との関係性がないと厳しいかもだけど…
そんな時こそ、相手に伝えるべきは本気度と誠実さです。
- 嘘をつかない:「謝礼をお出しするのが難しい状況でして…」
- 別の形で価値を提供する:移動の負担軽減、地元の名産品提供、SNSでの全力PRなど
- なぜお願いしたいのかを明確に伝える:その人だからこそ来てほしい理由を、心を込めて言語化する
多くの人は、「心意気」にこそ動かされるものです。
「依頼文テンプレート」使っていいよ
〇〇選手
はじめまして。△△水泳協会の広報を担当しております山田と申します。
このたび、20XX年○月○日に開催される「未来の水泳選手育成イベント」にて、〇〇選手にお話と、泳ぎのデモンストレーションをお願いできないかと思い、ご連絡いたしました。
【イベント概要】
日時:20XX年○月○日(日)10:00〜15:00(出演は11:00〜12:00予定)
場所:○○市民プール(○○駅から徒歩5分)
対象:地元の小中学生 約100名
主催:△△水泳協会(地元企業5社協賛)
取材予定:地元紙・ケーブルテレビ
【ご依頼内容】
・トーク(20分)
・泳ぎのデモ(10分)
・Q&A(15分)
・写真撮影会(15分)
【謝礼・交通費】
・謝礼:○○円(税込)
・交通費:実費支給
・支払方法:当日現金 or 後日振込
〇〇選手の地元でのご活躍は、子どもたちにとって大きな希望です。
ご多用の中恐縮ですが、ご検討いただけましたら幸いです。○月○日までにご返信をいただけますと助かります。
ご不明点やご要望等ございましたら、遠慮なくお知らせください。
何卒よろしくお願いいたします。
山田 太郎
△△水泳協会 広報担当
TEL:xxx-xxxx-xxxx
MAIL:xxxxx@xxxxx.jp
依頼の後に気をつけたいこと
- 返事がなくても感情的にならない:「忙しいのかも」と一度は受け止める余裕を
- リマインドする場合は控えめに:「ご多用のところ恐れ入ります。先日ご連絡させていただいた件ですが…」
- 急な依頼は避ける:最低でも1か月前にはご相談を
- 柔軟に対応できる姿勢を持つ:日時変更や調整にも冷静に対応しましょう
まとめ|信頼される依頼者になるために
- 依頼=お願いではなく、「価値の提案」である
- 曖昧さを排除し、具体的に伝える
- 相手の立場に立ち、時間とスキルへの敬意を忘れない
- 「勇気を出してお願いする」より、「誠実に準備する」ことが信頼につながる
最後に
アスリートも、コーチも、指導者も、みんな一人の「人間」です。
誠実な依頼には、心を動かされるもんです。
人との関係って、ほんと面白いよね。
完璧なタイミングも、完璧な言葉選びも、きっと誰も持ってない。
でも、「まあ、しゃあないな」って笑いながら関われる関係って、なんかいいなって思うよ。
怒るより、笑う。おもしろがる。
「なんやねん」って思いながらも、どこかにあたたかさがある。
そんな関係がひとつでも多くあれば、きっと日々はちょっとやさしくなれそう。
みんなで、おもしろがろう。