足首(足関節)の筋力低下が【転倒リスク悪化】させる

解剖学

新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の影響で、普段トレーニングしている施設が一時的に閉鎖したりと

運動機会が失われているように感じている人も多くいるかと思います。

SNSでは、多くのアスリートや運動指導者の方々が「自宅で出来る」トレーニングを動画として発信してくれています。

こういった制限があるからこそ、創造される工夫というものが活きてきますね。

私も「自分に出来ること」を探して活動していきたいと思わされます。

今回の記事では、
【足首の筋力】についての論文を2つご紹介したいと思います。

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結論①:足首の筋力低下が、姿勢の不安定性と転倒リスクを著しく悪化させる。

2014:Thomas Cattagni

結論②:足首を静的ストレッチすると、直後の「力の感覚」を悪化させる。

2019:Darjan Smajla


足首(足関節)の運動方向

足関節の運動は複雑で、共通の用語も曖昧です。

一般社団法人 日本足の外科学会様が、足関節の用語案を出されています。

https://www.jssf.jp/pdf/term_proposal.pdf

こちらによると、
足関節の運動には、「8方向」ある。

以下、羅列します。

・背屈(dorsi flexion)
・底屈(plantar flexion)

・外旋(external rotation)
・内旋(internal rotation)

・外がえし(eversion)
・内がえし(inversion)

・回外(supination)
・回内(pronation)

「背屈」と「底屈」の筋肉

足関節の主な運動【背屈と底屈】に関与する筋肉を紹介します。

背屈作用の筋肉

前脛骨筋・長趾伸筋・長母趾伸筋・第3腓骨筋

底屈作用の筋肉

下腿3頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)・後脛骨筋・長趾屈筋・足底筋・長母趾屈筋・長/短腓骨筋


背屈の主動筋が「前脛骨筋」となります。その他3つの筋肉(長趾伸筋/長母趾伸筋/第3腓骨筋)は、主動筋をサポートする補助筋となります。

背屈に対する主な拮抗筋が「下腿3頭筋」ということになります。


私見まとめ

足首の筋力が低下すると、転倒・つまずくリスクが高まる。

足首のストレッチを長く実施すると、バランス感覚や筋出力が上手くいかなくなる。

上記のことが、今記事での「まとめ」となります。

なんとなく感覚的には、分かっていた人も多いのではないでしょうか。
やはり、このように研究論文などを調べてみると感覚的な認識も理解が深まります。

そして、今回のブログ記事を更新しながら
西園さん(@miyanishizono)の趾(足指)エクササイズを思い出していました。

私個人的には、足関節の背屈・底屈に関して
まずは主動筋のエクササイズを進めるべきだと考えています。

ですが、足関節の動きに関する筋肉には
「足指が付着部」となる筋肉が多く存在します。

足関節の筋力強化で、狙いとなる運動様式によっては
キチンと足指の運動も実施したほうが良いでしょう。

バランス向上・骨のアライメントにも大きく影響すると思います。

私が西園さんと初コンタクトした際の記事リンク


論文紹介①

題名:Ankle muscle strength discriminates fallers from non-fallers
著者:Thomas Cattagniら
公開日:2014年12月19日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4271599/


論文紹介②

題名:Selective effect of static stretching, concentric contractions, and a balance task on ankle force sense
著者:Darjan Smajlaら
公開日:2019年1月17日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6336294/

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