アスリートが一度大きな成功を収めたとき、その成功が新たな基準となり、期待値が急速に高まることがあります。
このような期待は、ほとんどの場合、アスリートにとって精神的な重荷となり、パフォーマンスに悪影響を及ぼすことが多いように感じます。
この記事では、期待値が高まりすぎる理由と、適切に期待値をコントロールするための具体的な4つの戦略を紹介しちゃいます。
※ほんとはもっとたくさんあるけど書ききれないからひとまず4つねw
全国のコーチの皆さん、出番ですよ!
アスリートが輝かしい結果を出した後、一気に期待値が上がってしまい、その後の競技生活が精神的に苦しくなるケースをよく目にしますよね。
— 山﨑 裕太(Yamazaki Yuta) (@hari_sports_YY) August 19, 2024
そんなときこそコーチングの出番ですよ😊
期待値が上がりすぎる理由
一度の成功が過大評価される
アスリートが大きな成功を収めると、その結果が持つインパクトがあまりにも強く、他人はその成功が続くと当然のように考えてしまいます。このように一度の成功が過大評価されると、次の成功への期待値が過度に膨らみます。
メディアやSNSの影響
メディアやSNSは、アスリートの成功を大々的に報じ、彼らをスターのように扱っちゃいます。このような報道や発信が続くと、アスリートに対する期待が過剰に膨らみ、彼らが感じるプレッシャーも増大します。
近しい周囲からの期待
成功を収めたアスリートに対して、指導者や家族、友人など周囲の人々も自然と高い期待を寄せるようになります。これにより、アスリート自身もその期待に応えなければならないというプレッシャーを感じるようになります。
期待値を上手く調整するための4つの戦略
未来に焦点を当てたコーチングの手法(フィードフォワード)
フィードフォワードは、文字通り「フィードバック(feedback)」の逆を意味します。フィードバックが過去の行動や結果に対して行われるのに対し、フィードフォワードは未来の行動に焦点を当てます。過去の失敗や成功を振り返るのではなく、これからどのような行動を取ればより良い結果を得られるかを考えるのが、フィードフォワードの基本的な考え方です。
実践ポイント:
- フィードフォワードの核心は、未来に向けて何をすべきかを考えることです。
- 達成したいことに焦点を当てるため、ポジティブで建設的な言葉を使うことがポイントです。例えば、「次はこうしよう」や「この方法で改善できる」というようにね。
期待やプレッシャーをポジティブに捉え直すリフレーミング
期待されるのは嬉しいことですが、そのプレッシャーが時には重荷となることも。そこで、期待をポジティブに捉え直す「リフレーミング」という手法を用いてみましょう。
実践ポイント:
- 元の考え方(ネガティブ): 「みんなからの期待が重すぎる…。このプレッシャーに耐えられる自信がない。」
- リフレーミング後の考え方: 「期待が重い?それなら、まるでウェイトトレーニングみたいだね!期待を持ち上げるたびに、メンタルもマッチョになっていくじゃん。」
プロセス重視のメンタリティ:努力の価値を共有する
アスリートの成功は結果だけでなく、その過程にある努力やチャレンジがあってこそ。このプロセスを認識し、他人が結果だけでなくその背景にある努力を理解することで、期待が現実的なものになります。トレーニング風景や課題に直面した際のエピソードを共有することで、フォロワーもその努力の重要性を認識するでしょう。
実践ポイント:
- 日々のトレーニングや学びを写真や動画と共に発信し、プロセス(過程)に焦点を当てた内容にします。
- 失敗についての内容や困難や試行錯誤についても語っちゃいましょう。
メディアやSNSの発信戦略:期待値をコントロールする情報発信
※他者からの見られ方(期待値)をコントロールするという意味では、ここが本題かも。
メディアやSNSでの発信内容を意図的に調整することで、期待値を適切にコントロールできます。成功の裏側にある努力やチャレンジについて発信することで、フォロワーに現実的なアスリート像を提供し、無理のない期待を持たせることができます。また、サポートチームや家族への感謝の気持ちを伝えることで、成功が一人の力ではないことを示し、期待を適度なものに保つことが可能です。
実践ポイント:
- SNSの投稿で、日々の取り組みや感情、そしてその過程をリアルに伝えます。
- これがけっこう大事なポイントだと思っているんですが「アスリートではない自分」を多めに発信しましょう。オタク的な一面とかめっちゃ良いよ。
- 成功した際には、チームや家族、支えてくれた人々への感謝を表明し、成功は周囲を巻き込んだものであることを強調しちゃいましょう。
まとめ
アスリートへの期待が高まりすぎることは、その才能を信じるからこそですが、過剰な期待は時にその才能を開花させる妨げにもなり得ます。
未来志向のフィードフォワード、プロセス重視のメンタリティ、そして適切な情報発信を通じて、アスリートがプレッシャーを成長の糧にできような環境を整えることが重要です。
アスリート自身だけでなく、彼ら彼女らを支える全ての人々が適切に「期待値をコントロール」することで、メンタル面の安定を保ちやすく長期的な活動をしやすくなるよね\(^^)/