ジュニア水泳選手の姿勢悪い問題について

完全なる私見なのだけれども、たくさん泳いでいるジュニア選手スイマーほど姿勢の悪さが目立つような気がしています。

生まれつきの場合は仕方がないと思うのですが、
競技の反復練習によって身についてしまった不良姿勢は、故障や慢性痛を引き起こす可能性があります。

今記事では、ジュニア水泳選手に見られやすい特徴的な姿勢について記事を書いてみたいと思います。

また、不良姿勢はどのような要因と関係性があるのか?現実的にどのように対処していくことが良いのかについてもザックリと考えを巡らせていきたいね。

目次

ジュニア水泳選手に見られる特徴的な不良姿勢

論文紹介

題名:Comparative upper-quarter posture analysis of female adolescent freestyle swimmers and non-swimmers
著者:Carolin-Mari Bothaら
公開日:2023年1月
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34873988/

論文結論

✅ジュニア女性スイマーは、非スイマーと比べて、姿勢の不整が見られた。

【ジュニア女性スイマーに見られた不良姿勢】
・頭部が前に出ている(forward head)
・巻き肩(rounded-shoulder posture)
・胸椎の過度な猫背(midthoracic spinal kyphosis)

論文内容

目的)
思春期の女性スイマーにおける上半身の姿勢アライメントを定量化し、その結果を非水泳選手や文献にある姿勢(矢状面)角度と比較すること。

■女性水泳選手35名(平均15歳,平均166cm,平均65kg)と、女性非水泳選手36名(平均15歳,平均164cm,平均62kg)が実験に参加。

※非水泳選手グループは、オーバーヘッドスポーツ・体操・ウエイトトレに参加していない集団。

■股関節と膝を90度に屈曲させた状態を維持し、足を肩幅に開いて腕をリラックスさせ、手のひらはモモ前に置くように指示されました。視線は目の高さで前方の指定された点を見ることで頭の位置を維持。

私見まとめ

ジュニア水泳選手は、姿勢の悪さが見られる。このような傾向があることが言えそうです。

しかし、上記で紹介した研究論文での実験参加者は日本人ではなく南アフリカのジュニア女性を対象とした研究です。

さらに、横断的(ある時点でのデータを収集した)研究ですので、水泳選手と非水泳選手との姿勢を比較しただけです。「継続的な水泳練習によって姿勢を悪化させた」とは言えません。

「姿勢の悪さ」と「筋力」の関係

筋力が高い選手ほど、姿勢(胸椎後弯角度・腰椎前弯角度)が良いことが分かった。

※最大等尺性筋力を測定した実験

Zoran Šarčevićら:2020

姿勢の悪いスイマーが取り組むべきこと

ウエイトトレーニングです。

正しいフォームで。正しい手順で。

余談

たくさん泳いで速くなる。たくさん泳がなきゃだめだ。

このような世界観があっても良いとは思いますが、ほんの一握りの成功者のプロセスだけが肯定され、全ての人にとっての正解であるかのような空気感は認識を間違っています。情報の受け手の問題なのですが…。

自分が、より良いと思えるプロセスで結果を出していきたいね。

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