レースや練習前に「スマホを長時間いじる」ことによってパフォーマンスへの影響なんてあるのか?
泳ぐ前のスマホ使用をやめさせたいコーチや保護者の方々にとって都合の良い記事を投稿します。
選手の皆さんゴメンナサイ。でも、よく読めば反論の余地もあるのでうまい落としどころを探してみてね。
レース前の精神的疲労はタイムに悪影響を与える
論文紹介
題名:Smartphone Use Among High Level Swimmers Is Associated With Mental Fatigue and Slower 100- and 200- but Not 50-Meter Freestyle Racing
著者:Leonardo S Fortesら
公開日:2020年8月31日
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32867593/
論文結論
✅スマホでSNSを長時間(30分)使用すると精神的疲労が生じる。
✅スマホでSNSを長時間(30分)使用した条件では、その後の競泳レース(100mおよび200m自由形)でパフォーマンスを低下させることが明らかになった。
論文内容
■25名(女性11名/男性14名)の水泳選手(FINAポイント平均600以上)が実験に参加。週6回の練習、平均42.5km/週、競技者歴は約8年。
■50m、100m、200mの自由形タイムトライアルを実施する前に、以下の2つの条件でそれぞれ30分間の実験を実施。
30分間「スマホでSNSを使用するパターン」と「84インチのスクリーンでビデオ鑑賞するパターン」
※無作為クロスオーバー実験
■精神的疲労が100mと200m自由形のパフォーマンスを低下させたが、50m自由形のパフォーマンスは低下させなかった。
私見まとめ
精神的な疲労は、レースのタイムを落とす可能性がある。という内容です。
今記事で引用した論文では、スマホで30分間SNSを見ることによって精神的疲労が発生しました。
水泳以外の運動パフォーマンスにおいても、SNSの長時間使用によるパフォーマンスへの悪影響が確認されています。
運動前に、精神的疲労を誘発するような長時間のスマホ使用は避けたほうが良いかも。。
控え場所は散らかすな
水泳競技会では、選手がレースまでの時間を過ごす空間(控え場所)があります。
選手たちはその場所を衣類やゴミなどで散らかさないほうがよいです。歩く導線やスッキリとした空間づくりをお勧めしています。
理由は、散らかっていると精神的な疲労を誘発する可能性が高いからです。
因果関係があるとまでは言えませんが、
ジュニアの競技会だけでなく、日本選手権やジャパンオープンなどの競技会でも様々なチームの控え場所を横目に見ると色々と考えさせられることも多くあります。