【水泳選手】レース後のクールダウンスイムに効果はあるのか?

前回に引き続き、クールダウンに関する記事です。

最初にまとめます!

①アクティブクールダウンは、回復には効果なし。(疲労は取り除けない)
②アクティブクールダウンは、トレーニング効果の増強には効果あり。(LT値を向上させる)
③アクティブクールダウンは、目的によって使い分けましょう!

では、今回の論文をご紹介していきます。

目次

論文紹介

題名:200m自由形トライアル後のアクティブクールダウンは血中乳酸値にどのような影響があるかを見てみよう。

Effect of self-paced active recovery and passive recovery on blood lactate removal following a 200 m freestyle swimming trial
著者:Márcio Rabelo Motaら
公開日:2017年6月28日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5499938/

※乳酸をカンタンに説明

体(筋肉)を動かすときには、エネルギーが必要です。
そのエネルギーを作り出すときに、体の中にある「糖」を分解してエネルギーを作り出します。
激しい運動をして、たくさんの「糖」を分解した結果、エネルギーになりきれなかったものは、乳酸という物質として一時的に作られます。

昔は、この乳酸が疲労物質だと考えられていました。疲労物質ではありません。
乳酸は再利用されエネルギーになります。
乳酸が作られなくなるほど糖を消費すると、高い強度の運動は続けられなくなります。
この乳酸を活かしたトレーニング方法を当チームでは活かしています。また別の記事で紹介します。

内容:200m自由形トライアル後に2種類のクールダウンを実施して、それぞれ血中乳酸値を測定しました。

14名(男性7/女性7)の水泳選手(16〜19歳)が参加。
4年以上の競技歴。トレーニング頻度は週6〜8回。

全員、2回200m自由形のトライアルを実施。2回のトライアルは72時間後に行った。
トライアル後は2種類のクールダウンを実施。
①パッシブクールダウン(15分間、同じ位置に留まる)
②アクティブクールダウン(5分間、同じ位置に留まる。その後10分間のスイム)
※10分間のスイムは、トライアル速度の70%程度で泳いだ。

血中乳酸値は3回測定された。①トライアル前 ②トライアル5分後 ③トライアル15分後

血中乳酸値の除去速度は、トライアル5分後からトライアル15分後の乳酸値を引くことにより計算された。

結果:アクティブクールダウンの方が、早く乳酸値を下げた!

アクティブクールダウンとパッシブクールダウンを比較すると、
乳酸除去速度は、明らかにアクティブのほうが早く低下。
しかし、トライアル前の乳酸値までは戻すことは出来ませんでした。

まとめ

前回の記事にも記載しましたが、
アクティブクールダウンを実施しても、その後(短期間)のパフォーマンスには良い影響はみられません。

では、乳酸値の除去速度を高めることにはどのような意味があるのでしょうか?

そこに意味を見つけ出して、取り組むのか。
意味は無いとして、取り組まないのか。
指導者のセンスと工夫が問われるところでしょうか。

「ダウンしろ〜。泳げ〜。」と言っているコーチを多く見ます。
何らかの意図や理由があっての言葉であれば、選手たちも取り組みに身が入るかと思いますが、
なんとなく言っている指導者も多いのではないかと感じます。

私としては、可能な限り「意味を伝えたい」と考えています。

当たり前ですが、選手の皆さんの何十倍・何百倍もキッチリと学んでいきたいと思います。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次