今回の記事は「アイシング」について取り上げてみます。
アイシングというと、トレーニング後に必ず実施している人もいるのではないかと思います。
その行為が、筋トレの効果を減らしてしまう可能性が指摘されました。
目次
論文紹介
題名:筋トレ後のアイシングは、アナボリック(筋肉合成)反応を低下させます。
Post-exercise cold water immersion attenuates acute anabolic signalling and long-term adaptations in muscle to strength training
著者:Llion A Robertsら
公開日:2015年8月13日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4594298/
内容:下肢の筋力トレーニングを実施した後、アイシング「する群」と「しない群」に分け調査した。
アイシング群は、
トレーニング後、10分以内に10℃程度の冷水(アイスバス)に10分間、両足から腰まで入りました。
実験①
被験者は、20歳前後の男性24名。週2回の筋トレを12週間実施。長期的な筋力向上効果を比較した。
実験②
被験者は、20歳前後の男性10名。短期的な筋トレ後の体内シグナルを観察した。
結果:アイシングは筋トレの効果を低下させる!
トレーニングをすることにより、筋肉量はいづれも増加したが、
アイシング群では、増加量が有意に少なかった。
また、12週後のチカラ発揮も有意に低かった。
筋トレ後のアイシングは、筋肉合成(アナボリック)シグナルを減少させることも確認された。
まとめ
今回の研究では、アイシングがトレーニング効果を減少させる。ということが示唆されました。
しかし、アイシングは絶対にダメ!というわけではありません。
試合期間は、可能な限り早く炎症を低下させたい。
怪我や故障している箇所には有効な手段であると考えられます。
目的を明確にし、手段を上手く使用していきましょう。