筋力トレーニングが水泳のパフォーマンスにどのような影響を与えるのか、あなたはどう考えますか?
「筋トレは筋肉をつけすぎてしまうから、スイマーには向かない」といった意見を聞いたことがあるかもしれません。もしその考えが間違っていたらどうでしょう?
この記事では、水泳選手が筋力トレーニングを取り入れることで得られるメリットについて、考えてみましょう!これを読むことで、あなたのトレーニング方法に対する見方が変わるかもしれません。
今よりもっと、選手のパフォーマンス向上に貢献していきたい\(^^)/
いまだに水泳界で議論される「筋トレ」の是非
「筋トレすると体が重くなる!」「ウエイトやると柔軟性が無くなって泳ぎが制限されてしまう!」など、筋力トレーニングが水泳パフォーマンスに与える影響についての声をいまだに見聞きします。「筋トレが本当に必要なのか」という議論をいまだにしていることもあるそうです。
従来からある先入観や固定観念を変えるのは、やはり簡単なことではありませんよね。過去の経験やほんの一部の成功例に基づいており、簡単には揺るがないみたい。
一方で、実際に取り入れて成果を上げている選手やチームが明らかになるにつれ、この固定観念に対する疑問も生まれているようにも思えます。筋力トレーニングが選手のパフォーマンスに与える可能性を探ることはとっても重要な取り組みです。
固定観念を乗り越えるのは確かに難しいですが、新たな視点を知ることで、これまで見逃していた可能性に気づくことができるかもしれません。みんなでより良いと思われる方法を取り入れていこー\(^^)/
研究論文の紹介
50メートル自由形の競技者を対象に、プルアップ(懸垂)トレーニングを取り入れた効果を検証。この実験研究の結果、プルアップを定期的に行った選手たちは、15メートルスプリントのスピードが向上し、50メートル自由形の前半25メートルのタイムも大幅に短縮されました。興味深いのは、これらの改善が全体のレースタイムの短縮に繋がった点です。プルアップが特に上半身の筋力とパワーに影響を与え、その結果、泳ぎの効率が向上したと考えられます。
題名:Effects of Pull-Up Training on 50-Meter Freestyle Swimming Performance: A Preliminary Analysis
著者:Carlota Pardo-Atarésら
公開日:2024年7月25日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC11344870/
研究内容
【実験参加者】
男性5名/女性3名の競泳競技者。平均年齢:21歳、平均身長:178cm、平均体重:73kg。
【実験手順】
・週2回の懸垂トレーニングを7週間にわたり実施。
・実験の前後で、最大速度での懸垂3回と、30秒間で最大努力の懸垂回数を評価。
・スイム実験では、15mと50mのスプリントテストを実施。
読者に伝えたいこと
これらから学べるポイントとしては、特定の筋力トレーニングが水泳パフォーマンスにとって有益である可能性が高いだろうということです。
特に、上半身の筋力強化は、スプリント種目におけるスタートダッシュやストロークでの推進効率を高めるために不可欠。また、筋トレは必ずしも筋肉の肥大化を目的とせず、爆発力やスピードを向上させることに焦点を当てるべきだというポイントも大切だね。
より高い技術で効率の良い泳ぎを実現するためには、筋力が必要であることをお忘れなく。
私見まとめ
筋力トレーニングと水泳の関係について、これまで私たちは固定観念にとらわれすぎていたのかもしれません。
適切な筋力トレーニングは、水泳選手の競技パフォーマンス向上に大いに貢献します。
もちろん、個々の選手やトレーニング方法、またはトレーニングへの信念により、効果の現れ方には違いがあるでしょう。トレーニングプログラムに筋力トレーニングを取り入れるかどうかは、選手やコーチ、指導者がその効果を正しく認識し、戦略的に活用することが鍵となるでしょう。
結局のところ、トレーニングの本質は”継続”です。そして常に進化し続けること。未来を見て、現状に疑いの目を向けて、時には既存の枠を超えてチャレンジしてみることが、新たな発見や飛躍的な成長に繋がるかも。
この記事が、多くのコーチ・指導者の皆さんのトレーニング方法に新しい視点をもたらし、より良い方法を見つける一助となることを願っています\(^^)/