しばらく前、とある選手が「JADA認定のサプリを飲んでいれば大丈夫だぜ」と言っていたのが耳に残り、
競技コーチの間であまり深く語られることの無いドーピングに関して考えてみたいと思います。
競技アスリートの皆さんが抱える不安の一つに、意図しないドーピング陽性問題がある。
JADA(日本アンチ・ドーピング機構)としてのドーピングに関するアスリートとしての大前提は
【自分の口にするものは自分で責任を負え】である。
国内の競泳競技では過去2件の陽性反応が確認されている。
その2件とも、海外製のサプリメントを摂取したことによるとされている。いずれの製品も、ドーピングフリー(ドーピング検査には引っ掛からないよ)と謳われていたにも関わらずだ。
このようなことが起きているなか、競技アスリートとその周囲にいる人たちはどの様な行動をとっていくべきなのだろうかと考えさせられる。
現実的な対策
○国内大手メーカー製品のみを摂取する。
国内メーカーとしても「ドーピング陽性物質が含まれていました!」となれば、企業として大打撃のはず。キチンとした対策をしていることをとにかく願うばかりです。
※JADA(日本アンチ・ドーピング機構)認定の製品というものがあります。
これなら安全なのか?
JADAは認定しているが、WADA(世界アンチ・ドーピング機構)はそれらを認定していない。どうなっているのか?よく分からない。
食事なら安全なのか
多くの栄養士の方々は、「サプリはダメ!食事でキチンと取りなさい!」と仰る。
多くの競技団体は「海外生産のサプリはダメ!サプリが必要なら国内生産のモノにしなさい。でも、基本は食事からでしょ。」というスタンス。
サプリと食事という2つから考えると、サプリメントからドーピング陰性が発生している率が高いので仕方ない。(医薬品摂取によるものが1番多いのだが)
では、食事からはドーピング陽性物質が絶対に出てこないのかと問われると、「絶対安全!」とも言えないはずである。
食物を生産するにあたって、肥料や農薬、生産環境によっては陽性物質が含まれる可能性がゼロとは言えません。
完全には防ぐことが出来ない。ということを大前提にアスリート活動をしていくしかないのが現状。
そんな曖昧な内容のブログしか書けない。それがドーピング問題であるのです。
余談だが、
ドーピング陽性の発生率、第一位は医薬品摂取によるもの。
ならば!と思い立って
2017年秋に、医薬品登録販売者という国家試験に挑戦し合格した。
それなりに医薬品に関する知識を持ち合わせているし、栄養学的な知識もコーチやトレーナー以上に備えていると思っているが、
そのクスリやサプリなら飲んでもドーピングにならないよ!と胸張って言えるわけない。
近くにいるアスリートの皆さん、相談には大いに乗れるよ。この問題に関してはこんな曖昧にしか言えなくてゴメンなさい。