「クレアチンって飲んだほうが良いの?」
「クレアチンの飲み方とか飲む量を教えてほしい!」
論文では、どのように述べられているのか?
今回の記事では、クレアチン・モノハイドレートのサプリメント経口摂取について、効果や飲む量をご紹介していきます。
※クレアチンについては、もうすでに他でも解説されているかとは思いますが…。
聞かれることが多いので、アウトプットしておきます。
結論
まず、クレアチンとは…
■激しい短時間の運動では、エネルギー(ATP)供給の大部分をクレアチンに依存しています。
■体の中にあるクレアチンは約95%が骨格筋に存在します。
■骨格筋にあるクレアチンの「3分の2はホスホクレアチン(PCr)」として貯蔵され、「3分の1は遊離クレアチン」として存在しています。
■体重70kgの人では約120gのクレアチンが体内にあると言われています。(多い人では約160g)
※エネルギー供給システムのおさらいについての記事は(No.69)
効果について
クレアチン経口摂取により、高強度トレーニングの質が高まったとされる研究報告が多数あります。
トレーニングの質が高まった結果、筋力向上・筋肉量の増加に良い影響が認められています。
飲む量について
体内に存在するクレアチンは、1日で約1〜2%が日常生活でも失われていくようです。
高強度な運動をしている人の場合は、それ以上にクレアチンがエネルギーとして利用されますので失われていく量も多くなるでしょう。
■クレアチン・ローディング
(摂取開始から約1週間)1日につき体重1kgあたり0.3gを摂取する。
※体重70kgの場合は21gとなるので、1日4〜5回に分けて摂取することを推奨。
(それ以降)1日あたり3〜5gを摂取していく。
■日々、一定量を摂取するやり方も
1日あたり3〜5g摂取する。
(摂取開始から3〜4週間にわたってクレアチン貯蔵量を満たされていく)
※「クレアチン・ローディング」は、筋肉のクレアチン貯蔵量をなるべく短期間で満たすための方法です。パフォーマンス向上にとって、どちらが優れた方法なのか?という視点の比較は不明です。個人的には後者の方法でやりたい。
副作用はあるのか?
推奨摂取量の範囲内であれば、副作用は無いと言って良さそうです。
以下のような報告が多数あります。
■長期のクレアチン経口摂取は、健康な人の腎臓に有害な影響を与えません(J R Poortmansら:1999)
■臨床研究の大部分はクレアチン経口摂取による有害な副作用の発生率増加は認められていません(Adam M Perskyら:2007)
参考論文
題名:International Society of Sports Nutrition position stand: safety and efficacy of creatine supplementation in exercise, sport, and medicine
著者:Richard B. Kreiderら
公開日:2017年6月13日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5469049/
題名:International Society of Sports Nutrition position stand: creatine supplementation and exercise
著者:Thomas W Bufordら
公開日:2007年8月30日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2048496/
私見まとめ
クレアチンは、肉や魚といった食事からも補給されています。
サプリメント全般において言えることですが、
アスリートが食事から充分に多くの栄養素を補給できているか?というと
答えはNo.である場合がほとんどだと感じます。
日々のトレーニング効果を高めるためにも、
ケガ故障のリスクを低くするためにも、栄養面からのアプローチは必須です。
No.63 【オーバートレーニング症候群】原因はオーバートレーニングでは無い
トレーニングも、栄養も、効果的な閾値があると思います。
常に追求して、アップデートしていきたい。