①炭水化物 ②脂質 ③たんぱく質
それぞれについて大まかに考えていきましょう。
<消化・吸収の違い>
①炭水化物(糖質)
=糖質を摂取すると、主にブドウ糖(グルコース)という単糖類に消化されます。
吸収は小腸からされて、門脈を通り、肝臓へ。
グルコースは次のどれかになります。
1.肝臓で酵素の働きにより、グリコーゲンという形となり、肝臓と骨格筋に貯蔵されます。
2.貯蔵されなかったグルコースは、脂肪酸というものになり他の物質と結合して体脂肪として蓄えられたりもします。
3.肝臓でアミノ酸へ変換されます。
②脂肪
=摂取した脂肪のなかで中性脂肪(トリグリセリド)は、腸で脂肪酸とグリセロールへ分解され小腸にて吸収されます。
分解されたグリセロールと脂肪酸は小腸で中性脂肪へ再合成されます。
その後、たんぱく質などと結合してカイロミクロンという形になり、リンパ管へ入り、心臓や肝臓、全身へ運ばれます。
※脂肪は、糖やアミノ酸に変換されることはありません。
③たんぱく質
=摂取すると体内でアミノ酸へ分解されていき、小腸から吸収され、主に肝臓で代謝されます。
アミノ酸が過剰に摂取されると、グルコース(糖新生で利用)、脂肪酸に変換されたりもします。
※たんぱく質を摂取し、分解過程にアンモニアが生じます。アンモニアは肝臓と腎臓にて代謝処理されていきます。
過剰なタンパク質の摂取は肝臓と腎臓の負担となることも考えられています。
<カロリーの違い>
炭水化物1gあたり4kcal
脂質1gあたり9kcal
たんぱく質1gあたり4kcal
<組織でのエネルギー利用の違い>
①炭水化物(糖質)
脳、肝臓、心筋、骨格筋、赤血球
②脂肪
脳、肝臓、心筋、骨格筋
③たんぱく質
肝臓、骨格筋
※各組織が利用する栄養素が分かると、糖質制限食をする場合は「脂肪」を充分に摂取する必要があることを理解しやすいかと思います。