どんな骨格であろうとも好きなら全力でやったら良し

水泳選手は「逆三角形だ!」「両腕を伸ばした長さが身長よりも長いほうが良い!」などなど。

水泳という競技が向いている骨格や体格というのはあるのでしょうか?

今記事では、水泳選手の体格について調査された研究をご紹介したいと思います。


私見まとめの欄でも述べますが、

私は自分がどんな体格でもとりあえず「どうせやるなら本気でやってみようかな」という考えが好きです。

そういった取り組みから得られた知見を、その後に活かしていけば良いな。と思っています。そのほうが楽しい。

目次

論文紹介:【体格を調査】水泳選手28名とその他のスポーツ学生28名で比較

題名:Anthropometric predispositions for swimming from the perspective of biomechanics
著者:Marek Rejmanら
公開日:2018年
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30821288/

論文結論

✅水泳選手グループは、その他の学生と比較して、「上肢の長さ」「胴体の長さ」「肩幅」「下腿の長さ」の数値が長いことが特徴的だった。

✅水泳選手グループは、その他の学生と比較して、細身であった。そして、WHR(ウエストとヒップの比)の数値が高い。つまり、ウエストとヒップの円周値に差が小さい。

✅水泳選手グループは、その他の学生と比較して、「下肢の長さに対する胴体の体積」が大きいという特徴が見られた。

論文内容

■被験者は、17~24歳の男性水泳選手(28名)と、20~25歳の男性で水泳以外のスポーツ学生(28名)との比較でした。

■水泳選手は、バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ・自由形の4種目を専門とする選手がそれぞれ7名ずつ選ばれました。


論文紹介:【体格を調査】50名のジュニア水泳選手で、100mベストタイムと体格の関係を比較

題名:Optimal Body Size and Limb Length Ratios Associated with 100-m Personal-Best Swim Speeds
著者:NEVILL, ALAN Mら
公開日:2015年8月
https://journals.lww.com/acsm-msse/Fulltext/2015/08000/Optimal_Body_Size_and_Limb_Length_Ratios.20.aspx

論文結論

✅(前腕/上腕)比および(足部/下腿)比が大きいほどタイムが速い傾向が示唆された。

✅今回の調査から分かった最も重要な関連は「除脂肪体重」であった。

論文内容

■被験者は、11~16歳で50名の水泳選手(男性21名/女性29名)でした。

■「100m自由形のベストタイム」と「体格や四肢の長さ」との関係を調査した。

私見まとめ

ざっくりまとめると、水泳選手は

前腕が長いほうが良い!
足は大きくて脚は短いほうが良い!
胴体は逆三角形だ!

パフォーマンスと体格との関係性を見比べてみると、数値的には上記のような関連性があると言えるようです。

こういったデータを、どのように活用していくかは受け手にゆだねられています。

例えば、「私は他の人と比べて前腕も短く足も小さい。だから水泳選手に向いていないんだ。」と思ってしまう人もいるかも知れません。

骨格や四肢の比率は、先天的。気付いた後からどうにか出来るようなものじゃ無いでしょう。それを認識して、後天的に高められる要素に取り組んでいくしかないように思います。


ここで前向きに考えてみたいことは、

「自分の体を認識する」ことについてです。

例えば、水泳動作において「手足が長い」ということは「手足が短い」ことに比べて、より大きなチカラ(筋力)が必要となるでしょう。長い手足を動かすためには、それだけのエネルギーが求められます。

短いならば短いなりに、戦略は必ずある。

そのためには、自分の体をどのように捉えるか?どのように認識するか?ということが大切なのかなと考えます。


足のサイズ24.5cm(本人談)でも、長水路50m上向きドルフィンキックを22秒で泳いじゃう人も日本には存在するようですし。

あなただけのオリジナルな物語を作っていったら良いと思っております。

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