【水泳】ターン動作について考えてみよう(フリップターン)

小学生ジュニア世代の水泳選手を指導しているコーチから質問をいただきました。

「クイックターンで大切なことって何?」

大切なことを挙げだすとキリがないかもしれません…。ですので、

今記事では、クイックターン(フリップターン)で優先度の高いコト・学術的に言われていること

これらをまとめていきたいと思います。

目次

クイックターンとは

水泳のレースというのは大別すると、3つの要素から成り立っています。

スタート・ストローク・ターン

この中の「ターン」について少し掘り下げて考えていきます。

クイックターン・フリップターン・タンブルターン

この3つは名称が異なるだけで、同じ「ターン」を指しています。

日本では「クイックターン」という名前で呼ばれることが多いようです。

英語圏では「フリップターン」で記述されているのを多く目にします。

クイックターン(フリップターン)を構成する要素

6つの要素で構成されていると言われます。

①アプローチ:近づく(approach)

②ローテーション:回転(rotation)

③壁との接触(wall contact)

④グライド(glide)

⑤水中推進(under water propulsion)

⑥ストローク再開(stroke resumption)

Wendi Weimar:2019

どのくらいの距離で壁を蹴れば良いのか?

Tuck Index 0.7 程度にすることがターン前後のタイム短縮に役立つ可能性が示唆されています。

Sina Davidら:2022

※タックインデックスとは、脚を真っ直ぐ伸ばした時の「大転子から壁までの距離」とターン時の「大転子から壁までの距離」との比率。ターン時÷真っ直ぐ。

重要度が高いのは「壁との接触時間」

ターン動作では、180°向きを変え、泳ぐ速度よりも大きな速度を発揮することが出来るボーナス区間です。

「壁を蹴る」ことを、ジャンプとして考えてみます。

高くジャンプするためには、反動を利用することが良いと考えられます。

ジャンプにおける反動とは、カウンタームーブメントとも呼ばれます。

反動ジャンプ(カウンタームーブメント・ジャンプ)

以下の2つ、どちらが高くジャンプできるでしょうか?

A.しゃがんだ状態からジャンプ
(カウンタームーブメント無し)

B.立った状態からしゃがむ反動を利用してジャンプ
(カウンタームーブメント有り)

おそらく、多くの人がB.パターンの反動ありジャンプのほうが高く飛べるのではないでしょうか。

反動(カウンタームーブメント)とは、筋肉のSSC

SSC(Stretch Shortening Cycle)とは、筋肉の「伸長-短縮」によって発揮される瞬発的な動作を指します。

水泳の「ターン動作」も同様だと考えています。

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