今回はいつもの研究論文を紹介する記事ではなく、エッセイ的な内容となっております。
2020年の年始頃に、ダッシュスイミングスクール新潟へ練習を見学にお越しくださった方々と話をしている中で、考えていたことをブログ記事にしています。
ツイッターでは、以下のように今記事を紹介しました↓
今いる環境を選んだのは
— 山﨑裕太 (@hari_sports_YY) January 28, 2020
自分か?他人か?
仮に自分の選択では無いとしても
過去は重要ではなく、今の自分が「何を選択するか」の方が大事です。
そしたら未来に出てくる結果は違ってくると思いますよ。
私は【どうせやるなら本気でやろうかな派】です。https://t.co/0JZzJcLW2h
言葉の意味(辞書より引用)
主体性
自分の意志・判断によって、みずから責任をもって行動する態度や性質。
※三省堂「大辞林 第三版」より
自主性
自分の判断で行動する態度。
※三省堂「大辞林 第三版」より
言葉の意味(私見)
主体性とは【オープン・クエスチョン】
数ある選択肢の中から、自分が取り組むコトを選択する。という行為は
「自由に答えてもらうための質問」のようだと感じます。
自主性とは【クローズド・クエスチョン】
はい・いいえ、やる・やらない
このような選択肢が絞られている中で「答えやすい質問」のようだと感じます。
水泳の練習に当てはめてみる
「主体性」と「自主性」という2つの言葉を
スポーツ練習に当てはめて考えてみます。
主体性の範囲
ステップ①|私は「何をしようかな?」
学校や仕事以外の限りある【時間】で
あなたは何をするのか選択できます。
睡眠でも読書でも運動でも、何でも選べます。
(Aさん)
泳ぐの好きだし。ベストタイム出したいから水泳にしよ!
(Bさん)
今までも水泳やってきたから。親がヤレって言うし。水泳やるか。
数ある選択肢の中から「水泳の練習」を選んだあなたの次なるステップは?
ステップ②|私は「どこで練習しようかな?」
(Aさん)
自宅から近くの市民プールへ行こうか。
少し遠いけど50mで泳げる県立プールに行こうかな。
やっぱり、プロの指導者から聞きたい・知りたいことがあるからスイミングに行こうかしら。
速い選手もいるし、SNSとかHPを見ると楽しそうだから、あそこのスイミング行こ。
(Bさん)
今日も〇〇スイミング行くか。18:00から練習始まるし。行かないと親もウルサイし。
なんでこのスイミングなのかって?そんなこと考えたことも無いな。
「スイミングスクール」での練習を選んだあなたが次に選ぶことは?
自主性の範囲
ステップ③|私は「用意されたメニューにチャレンジするか?しないか?」
コーチ・指導者が用意した「練習メニュー」が出されました。
今日の練習の【狙い】が発表されます。
その狙いは、200mレース速度での「解糖系持久の強化」だそうです。
(Aさん)
私は50mを専門種目としているから、200mのレース速度は練習したくない。
最後のメニューは量を半分にして休憩時間を長くして取り組みたいから
コーチに相談してみよう。もしかしたら200mの練習することに何か意図があるかも。
(Bさん)
とりあえず、メニューに書いてある通りにやるか。
前に泳いでる人と同じことしておけばイイだろ。
私見まとめ
以上が「主体性」と「自主性」という2つの言葉をテーマに
練習へ取り組むまでの過程を例に挙げてみました。
ここで、個人的に大事だよな〜と考えている点があります。
・AさんもBさんも、自ら選択をしているという点
一見すると、Aさんが主体性や自主性の塊であることは分かりやすいのですが
実はBさんもキチンと自ら選んでいるのです。
(Bさん)
ステップ①では、「親の言うことを聞く」という選択。
ステップ②では、「昔からやってる習慣に従う」という選択。
ステップ③では、「近くの人の後ろに付いていく」という選択。
このように、BさんもAさんと同じように【選択】をしているとすると
選択するという点以外で
2名の間にある差は何なのでしょうかね?
ポジティブ思考?チャレンジ精神?意志の強さ?
自分の中での
「成りたい自分像」みたいなものがイメージ出来ている人は
Aさんタイプが多いように感じます。
指導者としては、
目の前の選手が【自らの選択によって成功した!】という感覚を得てもらうことが重要なのかな。と思うようになりました。
「俺がアイツを速くしたんだぜ」みたいなことを心底思っているような人と付き合うのはシンドイ。
つまり、「自分(選手自身)が選択した行動が生んだ結果」という
【因果関係の評価(チェック)】という作業も同時に必要なのかも知れませんね。
Aさんも。当然にBさんも。
あとがき
ダッシュスイミングスクール新潟の練習見学へお越しくださった4名の方々
柿添さん・西園さん・浜上さん・山根さん
そしてコーディネートしてくれた押切くん。
これが参加させてもらったダッシュ新潟の練習メニューです。
— 暇なおじさん1.86 (@kakkies03) January 5, 2020
基本的に練習量としては週5回のスイム、週1回のウエイト。1回の距離は3000程度で、4000行ったのは年に何回あったかなというレベルだそうです。
このメニューで200選手用とおっしゃっていたことにびっくり。 pic.twitter.com/FKCzN50jSl
新潟の田舎にある小さいスイミングスクールへ興味を持ってお越しくださり、ありがとうございました^ ^
主体性を持つために「オススメの書籍」
押井守監督のインタビュー記事をまとめた書籍となっています。
「どうせ戦うなら、勝つために戦え!」という内容となっています。
気軽に読みやすい本。
少し読破するのが難しい本。
「社会の仕組みを理解する」というくらいの大目標を掲げて読むことをオススメします。
悩んだ時の、そもそも論を知ることで助けられました。