No.55記事の続きとなります。
前回の記事では高強度の運動後、筋肉の回復プロセスに悪影響があったという内容でした。
アルコール摂取の影響は、運動していない筋肉にも悪影響を与えるのかを調査した論文をご紹介します。
目次
論文紹介
題名:運動後のアルコール摂取は、エキセントリック運動によるパフォーマンス低下をさらに悪化させます。
Post-exercise alcohol ingestion exacerbates eccentric-exercise induced losses in performance.
著者:Barnes MJら
公開日:2010年3月
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20012446
内容:運動後のアルコール摂取が、全身の筋肉へのパフォーマンス低下にも影響するのか調査
10名(若年男性)が実験に参加。
全員、2年以上のレジスタンストレーニング経験があった。
No.55で紹介した論文と同じ方法で実験が進められました。
異なる点は、エキセントリック運動をしていない脚もパフォーマンステストしたところです。
つまり調査の目的は、運動していない(損傷していない)筋肉のパフォーマンスにも悪影響を与えるのかという点です。
結果:運動していない筋肉のパフォーマンスは低下しなかった!
No.55の結果と同じく、アルコール摂取によって筋損傷からの回復は明らかに遅くなります。
しかし、高負荷運動(筋損傷)していないほうの脚はパフォーマンス低下しなかった。
つまり、今回の実験で分かったことは
アルコール摂取によって、筋肉の損傷から回復するプロセスにおいて悪影響が働くということでした。
まとめ
No.55とNo.56で紹介した論文の著者は、いづれもBarnesさんでした。