No.55とNo.56の続編となります。著者もBarnesさんです。
アルコール摂取の研究結果をアスリートの皆さんと共有したいと思っております。
No.55は、運動後のアルコール摂取は「筋肉のパフォーマンス回復」を遅らせるという内容。
No.56は、運動後のアルコール摂取は「運動後の筋肉損傷」に対してのみ悪影響を与えるという内容。
今回のNo.57は、アルコール摂取の量を減らしてみたらどうか?ということを調査した内容となっています。
それでは御覧ください。
論文紹介
題名:少量のアルコールは、運動による筋肉損傷後の筋パフォーマンスに影響を与えません。
A low dose of alcohol does not impact skeletal muscle performance after exercise-induced muscle damage.
著者:Barnes MJら
公開日:2011年4月
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20878178
内容:高強度運動後に少量のアルコール摂取が筋パフォーマンス低下に対して影響を与えるのかを調査!
10名(健康な若年男性)が実験に参加しました。
全員が定期的(週2回以上)にレジスタンストレーニングを実施しています。
No.55で紹介した論文と同じ方法により実験は進められました。
実験は2回実施され、
アルコール摂取パターンと非アルコール摂取パターンとで比較をしました。
今回の実験では、アルコールの摂取量によって影響に違いはあるのかという点を調査しました。
No.55では、アルコール摂取量(体重1kgあたりアルコール1g)でしたが
今回はアルコール摂取量(体重1kgあたり0.5g)で行いました。前回の半分となります。
結果:少量のアルコール摂取ならば、運動による筋肉損傷後の筋肉パフォーマンスに影響を与えない。
少量のアルコール(体重1kgあたりアルコール0.5g)摂取でしたら、
高強度(筋肉損傷)運動後に発生する筋肉パフォーマンス低下からの回復プロセスに悪影響を与えない。
という内容でした。
まとめ
私はビールを好んで飲みますのでビールで数値換算してみます。
体重1kgあたりアルコール1gというと、
ビールのアルコール度数は約5%です。500mlあたりアルコール25gということになります。
※計算が間違っていたら教えてください…。
私の場合、体重が75kgですので
エキセントリック運動後にアルコール75g摂取すると悪影響があるということになります。
今回の論文にもとづき、体重1kgあたりアルコール0.5gということになると37.5gの摂取ならばセーフ?
※缶ビールに含まれるアルコール量を調べていると、「純アルコール量」という言葉が出てきました。なんだか計算方法があるようです。
興味のある方は調べてみてください。