バタ足が速くなりたい【フラッターキック】

  • URLをコピーしました!

水泳競技において、「バタ足」という競技はありません。

バタ足が速いからといってクロールも速くなるかと言うと、そのようなことも因果関係としてはありません。

むしろ、「クロール泳におけるバタ足は、推進力にたいして寄与していない」ということが分かっています。

あわせて読みたい
バタ足(Flutter Kick)の論文あれこれ 前回のブログ記事をTwitterでは、このように紹介しました↓ ドルフィンキックについて書きました。進むポイントの1つは、ダウンキックからアップキックへの『切り返し』...

それでも、どうしてもバタ足が速くなりたい。バタ足が速くなればクロールタイムにも良い影響があるのだ!という感覚をお持ちの人がいても良いでしょう。

そのような人たちのために「バタ足が速くなるためのヒント」のようなものを提供できたらと思い、今記事を書き進めていきます。

目次

バタ足が速い人たちは大腿部の筋肉「共収縮」が少ない

✅競泳選手は、競技経験の無い水泳愛好家集団と比べて、大腿直筋と大腿二頭筋の共収縮が少なかった

【被験者】計20名(競泳選手10名)(競技経験の無い水泳愛好家10名)が実験に参加。流水プールで、ビート板を使用したバタ足を実施した。

Yuji Matsudaら:2015

共収縮とは?

拮抗筋である屈筋と伸筋の両方が、共に筋収縮している状態のこと。

ドラム演奏のパフォーマンスが高い人たちほど、前腕部の筋肉「共収縮」が少ない

✅ドラマーは訓練を積み、演奏パフォーマンスが高くなると、筋肉の共収縮が減少する傾向が示唆された。

【被験者】計22名(経験10年以上のエキスパート・ドラマー11名)(経験1年以上のアマチュア・ドラマー11名)が実験に参加。様々な課題・テンポで演奏をしてもらい、筋活動を測定した。測定した筋肉は前腕部の拮抗筋(尺側手根屈筋・浅指屈筋・橈側手根伸筋)であった。

Scott Beveridgeら:2020

私見まとめ

バタ足が速い人たちは、遅い人たちと比べて「モモ前の筋肉」と「モモ裏の筋肉」との共収縮が少ないのではないか。ということが分かりました。

バタ足のように連続して何度も動かすような動作の場合、共収縮している時間が長くなると、動作が鈍くなるのでしょう。例で挙げたドラム演奏でも同様のことが見られています。

バタ足で大腿部の共収縮が長くなってしまうと、下腿〜つま先の速度が低下し、推進力も低下してしまうのではないかと考えられます。

バタ足が速い人と遅い人を比較して見る

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次