スプリント・トレーニングに取り組んでいる中で、成長の頭打ちを感じてしまう場面も多くあります。
特に競技歴が長くなってくるとスプリントトレーニングのバリエーションにも困ってしまうなんてこともあるかと。
そんなスイマーの方々へ、「ストローク・テンポ」を変化させてスプリントを実施するトレーニングの提案です。
ストローク長や、手足のコーディネーションといった泳技術にとっても良い影響が期待できるかも。そんな気持ちで当チームで採用している手法を、今記事では紹介していきます。
※【過去記事】クロールストロークのコーディネーション3種類について↓
様々なテンポで泳ぐトレーニングは、泳技術を向上させ、パフォーマンスに良い影響を与えるかも
✅コーディネーショントレーニング参加グループでは、ストローク長とスピードがわずかに向上し、推進効率が改善される可能性が示唆された。
(しかし、実験介入グループとコントロールグループとの比較では明らかな有意差なし)
【参加者】競泳選手19名(男性10名/女性9名)が、8週間の実験に参加。平均年齢は約15歳。普段は週6回以上の競技トレーニングを実施している集団。コーディネーショントレーニングを実施するグループは8名。残りの11名はコントロールグループとして普段通りのトレーニングで過ごす。
【実験内容】コーディネーショントレーニングは、週2回を計8週間に渡って実施した。内容は、「全力クロール25m×6本×2セット」インターバル1分、セットレスト3分で実施。
1本目:各自が好ましいストローク頻度(テンポ)
2本目:やや低めのストローク頻度(テンポ)
3本目:大幅に低いストローク頻度(テンポ)
4本目:各自が好ましいストローク頻度(テンポ)
5本目:やや高めのストローク頻度(テンポ)
6本目:大幅に高いストローク頻度(テンポ)
私見まとめ
ストロークテンポを変化させてスプリントトレーニングを実施する。それによってストローク長の向上や腕のコーディネーションパターンにとって良い影響があるのではないか、という研究論文を引用させていただきました。
当チームで実際に取り組んでいるメニュー
■25m×3本×5セット(サイクル50秒/セットレスト2分)
※目標タイムは100mベスト÷4よりも速く。
【内容】
1本目:アップテンポ(目安は0.8)
2本目:スローテンポ(目安は1.4)
3本目:好みのストロークテンポ
いろんなストロークテンポでスプリント泳を試している中で、いろんな気付きも生まれます。
「テンポ上げすぎてもタイムに変化ないな~」とか「ここまでテンポ落とすとタイムもめっちゃ落ちちゃうな~」とか。
腕と脚(キック)のコーディネーションも大切だよ
動きの引き出しを開けていこう。