今記事では、競泳の200m個人メドレーでタイム短縮を目指すために必要だと思われる点について考えを巡らせていきます。
考える項目は以下の2つとしました。
①200m個人メドレーと関係のあるパフォーマンスは何か?
②「2個メも4個メも速い」とはナニゴト!?
競技現場の人間からすると、当たり前のように感じられているコトかも知れませんが、データや論文で公開していただけるとありがたいものです。
200m個人メドレーと関係のあるパフォーマンスは何か?
2個メと4個メの成績が、短距離・中距離・長距離とどのように関係しているかを調査した研究があります。
それぞれ世界ランク20位以内に入る選手を対象とした。
データは2010年〜2018年の公開されているものを抽出。
✅200m個人メドレーは、各種目の短距離パフォーマンスと強い関係がある(男女ともに認められたが、特に男性において顕著)
☑男性の400m個人メドレーは、長距離パフォーマンス(800m,1500m自由形)、400m自由形、200m(特に背泳ぎ)において強い関係性が見られた。
☑女性の400m個人メドレーは、長距離パフォーマンスとは関係性があまり見られず、中距離パフォーマンス(200m,400m)において強い関係性が見られた。
☑男女ともに400m個人メドレーは、短距離パフォーマンスと負の相関が見られた。
「2個メも4個メも速い」とはナニゴト!?
2個メも4個メも勝つというのは、スゴイことです。
200mと400mでは、運動時間がそれぞれ約2分と約4分ですので2倍も異なります。
ということは、それぞれに適したトレーニングの内容も異なっていくことが予想されます。
それなのにどちらも勝つというのは、すんごいことです。
しかし、見方を変えると
それぞれに最適化した選手が出てきていない。のかも知れません。
トレーニング内容も、それぞれに最適な手法は異なる可能性が示されています。
私見まとめ
200m個人メドレーは、4種目のスプリント距離パフォーマンスと強い関係がある。
ということが分かりました。
2個メで世界ランク上位20に入りたいのに、中長距離(400m〜1500m)の練習ばかりでは、効率的ではないかも。
4個メで世界ランク上位20に入りたいのに、短距離(50m〜100m)の練習ばかりでは、効率的ではないかも。
競技に取り組む現場の人間としては、より良いと考えられるトレーニングに取り組んでいきたいよね。
余談
どんな結果であれ、「認める」心の強さを持ちたいものです。
特に競技アスリートの世界では、それが出来ずにクヨクヨしてしまうケースが多くあるように思います。
そこへ至るまでの険しくも素晴らしい体験である過程があったはずです。しっかり認知して次へ活かしていこ。
『自分自身を許す』ことが出来る人ほど、対人関係でのストレスが少なくなる傾向があり、ポジティブな思考を生み出すことができるようである。
— YY (@hari_sports_YY) February 27, 2022