テレワーク・リモートワーク・在宅勤務といった、働き方に変化が起こっているようです。
私もリモートでオンラインのお仕事というのが少なからず発生してきています。有り難いことです。
そんな働き方の中で「座りっぱなし」という状態が長く続いてしまうと
人体には、どのような影響が起こるのか!?
座りっぱなしの影響についてを調査した研究論文をご紹介したいと思います。
論文紹介
論文題名:Disrupting prolonged sitting reduces IL-8 and lower leg swell in active young adults
著者:Shilpa Dograら
公開日:2019年10月18日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6798359/
論文結論
・4時間、座りっぱなしの場合、脚が浮腫(むく)む。
下肢の浮腫による静脈血栓症リスクが増加する可能性
・4時間、座りっぱなしの場合、唾液中の炎症性物質(IL-8)が増加する。
・1時間おきに短い時間での高強度運動をすると、「浮腫み」と「唾液中の炎症性物質(IL-8)」が明らかに減少する。
論文内容
<実験参加者>
・18-44歳の10名(男女5名ずつ)が実験に参加。
・何らかの病気や肥満体も無い状態の人たちでした。
<実験手順>
・4時間、座りっぱなし群
・4時間の内、3回運動する(60分/120分/180分)群
この2パターンで比較検証。
・運動する群は、自転車エルゴメーターを使用しました。
(1)60秒のウォームアップサイクリング
(2)5秒の無負荷サイクリング
(3)20秒の全力スプリント
(4)95秒のクールダウン
上記の4項目(3分間)を4時間の内に3回(計9分間)実施しました。
そのうち高強度運動は「20秒×3回」ですので、1分間となりました。
私見まとめ
引用した論文中では、「自転車エルゴメーター」いわゆるフィットネスバイクで、運動をしました。
現実的に、自宅にフィットネスバイクがあるというケースは少ないかと思います。
フィットネスバイクを使用しなくても、おそらく同様の効果が期待できるでしょう。
ですが、アームカールなどの腕を曲げ伸ばしするようなエクササイズでは効果が薄いかもしれませんので、
股関節を動かすエクササイズを選択すると良いかもしれません。
例えば、「スクワット」や「四股踏み」のような運動。もしくは全身的なバーピー運動なども。
運動強度の設定は?低い強度の運動でも良いのか?
炎症性物質(IL-8)を減少させるためには、高強度の運動である必要がありそうです。
中強度の運動では、炎症性物質(インターロイキン)の減少は見られなかったとする研究があります↓
中程度の運動(moderate exercise)では、IL-8が減少しなかった。
長時間の座位は、胸部の可動性を低下させる
1日7時間以上の座位、1週間に150分未満の運動時間の人は「胸椎の可動性が低い」