浮き上がりで差をつけるための戦略【スタート・ターン後】

depth-travel

スタート・ターン直後の速度は、泳いでいるときの速度よりも大きくなります。

そのような速度の大きい区間では、速度を維持し、抵抗局面を少なくして減速しないような戦略が必要であると考えられます。

そのためには、水中で推進している区間から水面への移行(浮き上がり局面)での戦略も大切でしょう。

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今記事では、クロール泳における「浮き上がり」でなるべく減速しないような取り組みについて考えを巡らせていきたいと思います。

目次

浮き上がりのバタ足は減速しやすいかも

✅水中ドルフィンキックの後にフラッターキックを加えることで、ドルフィンキックのみと比較してより大きな減速が生じることが観察された。

【被験者】8名の男性水泳選手が参加。FINAポイントの平均は733であった。プッシュスタートからのクロールスプリントの平均15mタイムは6.64秒。

Tsuyoshi Takedaら:2020

flutter-drag

水深の浅い位置でモタモタしないほうがよいかも

✅水深が浅くなるほど抵抗が大きくなることが観察された。
抵抗の大きさ(水深100cm<水深50cm<水深0cm)

【被験者】16名の水泳選手(男性11名/女性5名)平均年齢20歳が参加。ストリームライン姿勢での牽引にて抵抗を測定。

Elaine Torら:2015

depth-travel

私見まとめ

スタート・ターン後の水中ドルフィンキック動作から、水面への「浮き上がり」1ストローク目までの戦略について考えてきました。

浮き上がりの1ストローク目へ向かうさい、浅い水深位置(水深50cmあたり)から水面までの移動時間を短くすることで、自分に作用する抵抗を減らすことができると考えられます。

そのための手段として、クロール泳の浮き上がり1ストローク目はバタ足を用いずにドルフィンキックを用いるのはアリかと。

浮き上がりの手法については、まだまだ検証が必要であり、各個人の得意・不得意によっても当然のように戦略は異なるかと思います。その中でも、選択肢の1つとして誰かの役に立てたら幸いです。

ドルフィンキックが速い人の動作の特徴について

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そのための手段として、クロール泳の浮き上がり1ストローク目はバタ足を用いずにドルフィンキックを用いるのはアリかと。

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