水泳【HIIT vs SIT】持久力に効果的なのは?

トレーニング

効率よく体力を向上させていくために、

「高強度トレーニング」に取り組むべし。

最近ではアスリートにとっての【常識】と成りつつあります。

高強度トレーニング(HIIT・SIT)についてのまとめ記事はコチラ↓
No.82 高強度トレーニング【HIIT・SIT】定義まとめ

今回の記事では、
持久的な「タイムトライアル」パフォーマンス向上効果を調査した研究論文を主に取り上げます。

HIITやSITといったトレーニング方法の理解や
メニュー作成の実践に役立てていただければ幸いです。

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論文紹介

題名:Effect of High-Intensity Interval Training Versus Sprint Interval Training on Time-Trial Performance: A Systematic Review and Meta-analysis.
著者:Rosenblat MAら
公開日:2020年2月7日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32034701

論文結論:タイムトライアルのパフォーマンス向上には、SITよりもLong-HIITの効果が大きい可能性がある。

論文内容:HIITとSITのタイムトライアルに対するトレーニング効果を調査したメタ分析

・ある程度の運動習慣(週3時間)がある男女が参加していた。
・18〜45歳が参加していた。
・HIITおよびSITを比べた研究である。
・トレーニング内容を明記してある。
・2週間以上の研究である。
・タイムトライアルテストが設定されている。

上記の選択基準を満たした論文6件を調査。

論文結果:HIITとSITを比較すると効果の違いは認められなかった。

HIIT・SITを1セット中の運動時間で分析すると以下のように分けられた。

○Long-HIIT(4分以上)
○Medium-HIIT(2分〜4分未満)
○Short-HIIT(2分未満)
●SIT(30秒)

調査された論文中では、
いづれのHIITも「5セット以上」実施されていました。

タイムトライアルの内容

Long-HIITが実施されたトレーニングでは、
20kmもしくは40kmのサイクリングがタイムトライアルとして実行されていました。

40kmのサイクリングというと、
競技者ではない速い人で「60分」くらいでしょうか。

水泳トレーニングで考えると

1500mクロールというと、競技者の速い人で15分。
水泳運動習慣のある成人男性では20分くらいでしょうか。

60分の水泳運動というと5000m程度だとすると、
今回紹介している論文での「Long-HIIT」は水泳の距離では?

単純に変換はできませんが、
60分くらいの持久的な競技の場合

●400m×5本でサイクル6分
●週2回
●計3週以上

このような練習方法であると考えられます。

※60分間を泳ぐ競技というと
オープンウォータースイミング(OWS)5kmが一番近いかも知れません。

別の研究論文では、こんな結果も

(2週間で6回のトレーニング頻度)
SITは持久的パフォーマンスを向上させるのには不十分でした。

2020:Raphael Bertschingerら

私見まとめ

今記事の題名である
【HIIT vs SIT】持久的パフォーマンスに効果的なのはドッチ?

この答えとしては、
HIITである。特にLong-HIITと呼ばれるもの。

まあ、スポーツ現場の人間としては
実感値として当然の結果といったトコロでした。

しかし、こういった研究論文を読んで
「感覚値の裏付け」は必要であると考えています。

私が作成したトレーニングを
取り組まれる方々に対しての誠意として。

そして、自信を持ってトレーニングを作成するためにも必要な事前作業だと感じています。

こういった論文や研究結果だけが全てではありませんが、
知識の引き出しとして持っておく分には損しないでしょう。


前回書いた記事
No.102【ウイルス感染対策】手洗い・うがい・マスクは効果あるのか?

例えば、「マスクの効果や意味」について

SNSなどで、インフルエンサー的な誰かが
「マスクなんて意味ない」
って呟いているとします。

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その呟きを、ただただ信じますか?

それとも、マスクの効果や意味について自分で調べたりしますか?

調べる場合は、
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もし、あなたが良質な情報にたどり着きたい場合
【論文】を読む。ことがオススメです。

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論文や公的な機関が示している文章を
引用またはリンクしている「情報」を信頼することがオススメです。

手間はかかりますが、
あなたが興味のある分野については特に
「元となる情報」に触れるべきかと。

ましてや、誰かが言ってたテキトーな言葉を
あなたもテキトーに流布するのは危険です。
私も気をつけていきたい。

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