今から11年前の2011年4月11日、個人事業主として出発しました。
本日は2022年4月11日、開業から11年が経ち、少しずつ任せてもらえる仕事も増えてきました。おかげさまです。
今記事では、11年の活動を通して感じてきたことの一つである『水泳選手の筋トレへの取り組み方』について手短に書き出してみます。
筋トレは競技力向上に役立つけれど、やり方にも気を配ろう
よくあるダメな例を3つあげていきます。
1.筋トレやり過ぎて競技練習にキチンと取り組めていない問題
「競技練習以外の筋トレ」による疲労や筋肉痛によって、競技練習の質を下げてしまうケースは多々あります。
競技練習がメインの日に、筋トレもメインメニューをぶつけてしまう。それでは、どちらか目標とする質まで達成しなくなってしまうでしょう。
2.フォームの習得が甘すぎて効果うすい問題
フォームを過剰に気にする必要も無いですが、狙った効果を得るために、各トレーニング種目での抑えるべきフォームのポイントはあるでしょう。
例えば、『懸垂』
背中(広背筋)を鍛えるために取り組む場合、より良いフォームは決まっていく。あとは個人に合わせた変数(回数や重量など)を決めていくこととなります。
3.筋トレでの運動イメージを競技にも持ち出しちゃう問題
これは競技レベルが高くなるほどに影響が大きい問題だと感じています。
筋トレで意識した「(部分的な)筋肉」への意識を競技動作にも使ってしまうと、何だかギコチナイ、ということがある。
筋トレでのフォーム意識と、競技中でのフォーム意識は分けて考えることが良いかと。
しかし、筋トレで習得したフォーム意識が競技動作にも応用できる場面は多々ある。競技技術で改善したい点が明確である場合は持ち出してみるのもアリ。
まとめ
「筋トレしてるのに競技パフォーマンスに繋がっていかないなぁ」と感じられている競技者および競技コーチの皆様は、上記3つの問題を見返してみることをオススメします。
水泳競技者が筋トレに取り組むことによるメリットは大いにあることだと思います。
ですが、大前提として
『満足な競技練習ありき』の上で、筋トレを取り入れていくことが重要です。
例え話
競技練習を「ごはん(白米)」だとしたら、筋トレは「ふりかけ」です。
筋トレは味付けだ。くらいに思っておくとやり過ぎなくて丁度良いかも知れません。
最後に余談
で、今記事で述べてきたことというのは「枝葉の話」でして、もっと前の段階でより良い方法の知見や環境が共有されていたら、問題も変わってくることでしょう。
水泳競技者を取り巻く人材環境としては、
競技練習を指導するコーチ・筋トレを指導するトレーナー
このような棲み分け(役割分担)をすべきだという風潮があります。
この風潮については個人的にいくつかの問題意識を持っています。
細分化して語らないといけない部分が多いです。
ですが今はまだ行動で主張を明らかにしていく段階だと感じていますので、文字による主張はまたの機会に。
22周年くらいかな…。。